コロナによるイギリスビザ申請への影響が回復しつつも、英国政府によるウクライナ危機への人道的支援対応の影響もあり、イギリスビザ申請の状況は世界情勢の影響を受け変化しています。
イギリス国外からの申請において長らく一時停止となっていた優先ビザサービスが一部復活すると発表されました。
そこで本号では、日本からのイギリスビザ申請の最新状況をお伝えします(2022年8月12日現在)。
———————————————————–
優先ビザサービス(東京・大阪ビザセンター)
優先ビザサービスは別途費用を支払うことで審査期間を大幅に短縮することができ、また審査にかかる時間を予測・判断することが比較的容易になるため申請者が渡英までのスケジュールを立てやすくなるというメリットがあります。
特に赴任日・勤務開始日が特定されている就労ビザ申請者や、開講日・受入期間が決まっている学生の優先ビザサービスへの需要が高く、有料ながらも利便性の高いサービスです。
しかし、英国政府によるウクライナ危機への人道的支援対応のため、イギリス国外からのビザ申請において2022年3月より優先ビザサービスの利用が一時停止されていました。
また優先ビザサービスの停止だけではなく審査期間の人員もウクライナ対応へと割かれており、ビザセンターでの手続き完了から結果受領までに1、2か月ほどかかるなど審査に時間がかかるようになり、また配偶者・フィアンセビザといった家族ビザの申請は最長6カ月かかると内務省から発表があるほど審査期間の遅れが発生していました。
そして8月12日よりビザカテゴリを限定しつつも、優先ビザサービスの再開が発表されました。
8月12日以降の優先ビザサービスを利用できるビザカテゴリは以下のものです:
- 就労ビザ(※Skilled WorkerやSenior or Specialist Worker(旧ICT)といったSponsored Workerのみ)
- 学生ビザ(Student、Child Student)
- ビジタービザ
上記ビザカテゴリについては優先ビザサービスの利用が可能です。
ただし、優先ビザサービスの利用はオンラインで利用申し込みをした場合のみとなるので注意が必要です。
アポイントメント当日にビザセンターで利用申し込みをすることはできませんので、希望する場合はビザセンターでのアポイントメント日までに事前に支払い手続きを完了しておく必要があります。
上記のビザカテゴリ以外の配偶者ビザやフィアンセビザといった家族ビザカテゴリについては引き続き優先ビザサービスは停止されており、現在までのところ再開の目途は発表されていません。審査期間も最長24週、約6カ月となっているため申請から実際の渡英までには時間を要する状況が続いています。ビザ発給のプロセスに遅れが発生しているため、予定していた渡英日も場合によっては変更・延期を余儀なくされるケースもでてくるでしょう(※注:2023年3月より家族ビザカテゴリに対する優先サービスは再開されました)
世界情勢の影響下による不測事態の発生時には、ご自身のスケジュールを予定通りに運ぶことができずに不安になることもあるかと思いますが、イギリスビザの最新情報の収集や申請スケジュールに関するご相談は、専門家である弊社までどうぞお気軽にお問い合わせください。