先月7月配信記事でお伝えしたデジタル・オンラインビザ(eVisa)への移行手続きに関するアップデート情報が入りました。
これまで段階的・限定的にBRP保持者に対してeVisaへの移行が開始されていましたが、2024年8月6日より有効期限2024年12月31日のBRP保持者であればビザカテゴリを問わず移行手続きを開始できるようになりました。
先月号でお届けしたeVisaに移行するためのポイントを今回の最新アップデートを踏まえて改めてお伝えいたします。
eVisaとは
現在、イギリスでのビザステイタスを証明するものとして発行されているBRPは2024年12月31日までに期限切れとなります。
そのため2025年1月1日以降のビザステイタスを証明するためにはデジタル・オンラインビザ「eVisa」へと移行する必要があります。この日付以降は滞在許可書はデジタルでのみアクセス・共有することとなります。
eVisaへ移行するために必要なこと
BRPの期限2024年12月31日までにまだ数か月の時間的猶予があるものの、今後移行申請・手続きが増加し年末に向けて集中と混雑が予想されるため早めに手続きを完了されることをお勧めします。
これまでeVisaへの移行手続きはHome Officeからの招待がなければ進めることができませんでしたが、2024年8月6日以降は2024年12月31日期限のBRPを持っていればeVisaへの移行申請が可能になりました。
eVisa移行手続きのステップを簡単にまとめると以下のようになります:
1)UK Visas&Immigration(UKVI)のアカウントを設定・登録
2)モバイルにUK Immigration: ID Check アプリをダウンロード
3)アプリを使ってBRPあるいはパスポートをスキャンし本人確認手続きを完了
4)登録したUK Visas&ImmigrationアカウントからeVisaリクエストフォームを送信
5)UK Visas&ImmigrationよりeVisaへの移行完了が通知される
まず、UK Visas & Immigrationのウェブサイト「Get access to your eVisa」にアクセスしてアカウントを開設することから始めましょう。
アカウント開設手続きは画面上に表示される指示に従って進めていき、登録完了後は自身のモバイルを用いて本人確認手続きを行います。その後移行申請フォームに必要情報を入力・送信。リクエストが受理されeVisaへの移行が完了したらUKVIよりメールで通知されます。
eVisa移行完了後
移行完了後は必ずご自身のステイタス・情報が正しく反映されているかを確認してください。
eVisa移行後、最も大切なことは登録個人情報の管理です。
デジタル・オンライン化され情報へのアクセスが容易で利便性が高い反面、情報管理には注意が必要です。
最も重要なのはビザ(滞在)期限の管理であることは言うまでもありませんが、それに並ぶ重要情報はパスポート番号です。
UKVIのアカウントでは個人情報が紐づけられており、以下の情報管理は自己責任となります:
• Mobile phone number
• Email address
• Name
• Identity document, such as your passport or national identity card
• Home address
パスポート番号はイギリス入国の際に利用するEゲートでの自動入国審査の参照データとなりeVisaとリンクしています。eVisaで登録しているパスポート番号と異なるパスポートを用いて入国した場合はビザステイタスが正しく認識されないまま入国することとなりますので、不要なトラブルを招くことになってしまいます。
またUKVIアカウント・eVisaは個人に紐づいています。そのため帯同ご家族がいらっしゃる場合はそれぞれにeVisa移行手続きとその後の情報管理も同様に常にアップデートされているよう細心の注意が必要です。
なおHome OfficeはeVisaへの移行完了後も2024年12月31日まではイギリス国外への渡航の際はBRPを携帯すべきとしています。そのため、12月31日まではイギリス国外へ渡航される際は念のためBRPをお持ちいただくことを強くお勧め致します。
eVisaサポート
BRPからeVisaへの移行についてサポートをご希望の場合、またはこれらの変更についてさらにアドバイスが必要な場合は、弊社までお問い合わせください。eVisaについて、また移行申請に関するご相談に応じます。
新しいシステムが導入される時、特に初期段階においてはエラーや混乱が生じやすくなります。また忙しい日常に追われて、12月まではまだ日があるからと、こうした情報管理はつい後回しになってしまいがちです。ビザ有効期限やeVisaでの個人情報の管理などについても事前に専門家のアドバイスを受けておかれることを強くお勧め致します。