2026年も早いもので3月下旬を迎え、Home Officeより新たなビザおよび市民権に関する申請費用の改定が発表されました。これらは2026年4月8日より適用され、多くの申請費用が約6〜7%程度引き上げられる見込みです。
特に永住権(Indefinite Leave to Remain)の申請費用は、£3,029から£3,226へと約£200の増額となり、申請者への負担もより大きくなることが予想されます。
イミグレーションルールは年間を通して頻繁に改訂されますが、例年3月から4月にかけては比較的大きな変更が行われる傾向があります。
こうした流れの中、2026年3月5日には新たなルール変更も発表されました。
そこで今回は、その中でも特に、今後の永住権申請に影響を与える、英語要件の変更について解説いたします。
永住権申請のための英語力
English Language Requirement for Settlement
永住権申請においては、申請ルートごとに求められる要件は異なりますが、共通して満たす必要がある重要な要件のひとつが英語力です。
2025年11月に発表された「Earned Settlement(獲得型永住権)」の提案時には既に、永住権申請時に求められる英語力は、今後従来のCEFR B1からB2へ引き上げられる方針が示されていました。
そして今回、2026年3月5日に発表されたルール変更により、この点が正式に明文化されました。
2027年3月26日以降に提出される永住権申請においては、ほとんどのケースでCEFR (Common European Framework of Reference for Languages) B2レベルの英語力が求められることになります。
現在の要件であるCEFR B1は中級(Intermediate)とされ、日常生活や身近な話題についての理解や会話が可能なレベルとされています。
これに対して、2027年以降に求められるCEFR B2は中上級(Upper Intermediate)となり、より高度で幅広いコミュニケーション能力が求められます。
永住権申請の際の英語力ではSpeaking およびListeningの2つのスキルにおいて必要レベルに達していることを証明する必要があります:
① Speaking
- 適度な自然さを保って対話を行い、議論の中で自分の意見を明確に述べることができるレベル
② Listening
- 長めのスピーチや講義、複雑な議論の流れを理解し、ニュースや映画など標準的な英語を概ね理解できるレベル
このようにB2レベルでは、より高度かつ幅広い英語力が求められます。
また、語学試験はレベルが上がるにつれて、試験対策や試験形式への慣れも必要となります。日常的に英語を使用している方であっても、「試験」という環境では本来の実力を十分に発揮できないケースも少なくありません。
そのため、複数回の受験が必要となる可能性も考慮し、余裕を持った準備が重要となります。
英語力テストの有効期限に注意を
さらに重要な点として、英語テストの結果には有効期限があります。
永住権申請に使用できる英語テストは、申請日から2年以内に受験したものでなければなりません。
例えば、2025年3月1日にB2レベルを証明するテストに合格していた申請者が、2027年4月1日に永住権申請を行う場合には、その結果は有効期限を超えているため使用することができません。このような場合、再度英語テストを受験し、B2レベルを証明する必要があります。
また、どの英語テストを受験するかという点にも注意が必要です。
申請時に試験実施機関(テストプロバイダー)がHome Officeにより認定されていること、また、受験するテストもビザ申請用テスト(Test for UK Visas&Immigration)でなければ認められないため、受験前には必ず確認しておきましょう。
B2レベルへの引上げは2027年3月26日より実施
今回の変更が2027年から適用されることからも分かるように、Home Officeとしても申請者に十分な準備期間を与える意図があると考えられます。
英語に限らず、語学力の向上、特に中級から中上級・上級レベルへと引き上げるためには、ある程度の時間や積み重ねが必要となるであろうことを鑑みた実施タイミングだと思われます。
今後の永住権申請:Earned Settlement
2025年11月に発表された、新しい永住権システム:Earned Settlementで影響を受ける可能性が高いカテゴリは以下のものです:
- Skilled Worker
- Global Talent
- Innovator
- Scale-up
- 長期在留ルート(Long Residency、Private Lifeなど)
これらのビザを経て今後永住権を申請する場合は、新システム下での申請となり、詳細については引き続き段階的に明らかになる見込みです。
制度自体が大きく変わる可能性もあるため、最新情報のフォローが重要となります。
弊社では最新の制度変更を踏まえた実務的なアドバイスを提供し、多くの新規ビザ・延長申請、数千件のイギリスのイミグレーションに関するサポートを提供してまいりました。
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